みやまのバリエーション(その3)

透かしブロックといえばみやま、山が三つなのでみやま。全国どこでも目にするみやまですが、ブロック塀研究会では現在47種類のみやまを確認するに至っております。透かしブロック活動を始めた当初は分類名を「青海波」としていたのですが、平成29年5月にコンクリートブロックメーカーのトップ企業である「エスビック株式会社」を訪問した際、お話をうかがう中で私どもが「青海波」と呼ぶもののことを会社の方は「みやま」と呼ぶことがわかりました。ほかならぬ製造側がそう呼んでいるのだからそれに従わなくてはということで、これの分類上の名称を「みやま」とすることにしました。

↑全体のフォルムはみやま的ですがおそらく松?の穴が三つ開いていると思われ、みやまというかみまつというか。みやまのことを松と言っているメーカーもあるそうですし。枠にスジも入ってとても凝っています。@富山県射水市、岐阜県、愛知県名古屋市

↑間延びしている、みまつ。顔のパーツが離れている。のんびりして見える。@岐阜県大垣市

↑なんかかわいいお口が付いてる?と思ったらそれは囲みのスジの一部分でした。囲みのスジが切れ切れになっている。@愛知県名古屋市

↑二重まぶたのみやま。枠とみやまの形のすべてのふちにレリーフ付き。小さい球を転がすゲームができそう。@静岡県伊豆市、山梨県、長野県、新潟県

↑流麗な雰囲気を醸し出すみやま。形は平べったくてアルカイックスマイル系。枠にもみやまにも、ツノにまでスジが入っている!@鹿児島県鹿児島市、沖縄県

↑いくらなんでも大胆なバランス。下の山が肥大して膨らんでソフトボールみたいだ。上の山が押されてちっちゃくなってしまった。@新潟県新潟市

↑ツノが生えた鏡もち。ウ◯コという人もいた。@埼玉県行田市、熊谷市、深谷市、川越市、朝霞市、新潟県三条市、滋賀県、千葉県

↑ツノ鏡もちには枠にレリーフ入りもあるのだ!@大阪府大阪市

↑細身。ライト感覚でツノ付き。下の山がいかり肩風味でもある。@愛知県名古屋市

↑安定感がある。下の山が大きめタイプ。枠にスジが入っているのが特徴。@岐阜市、新潟市、大阪市

↑表面にわずかに丸みがついて、枠は何と三段レリーフ!表面にもっとふっくらと丸みがついたやつは愛知県あま市にあった。これは@滋賀県近江八幡市

↑未熟なひよこ。銘菓ひよこに似てませんか。@新潟県長岡市  未熟なひよこは長野市にもいるのだ。

↑細身の、いかり肩(下の山のRが強い系)っぽいやつ。カタバミが夥しくはみ出ている。@鹿児島市、岡山市

↑なんか入れ物に入ってるようなみやま。枠がただの四角じゃなくて、左右の足の付け根が斜めになっているのだ。@岡山県岡山市

↑太いみやま。2つの山の真ん中の切れ込みが下の枠までほぼ達している。周囲に太いスジ入り。@岐阜県多治見市

↑下の山の左右の端がΣみたいになっている。昔のリボンの先みたいに🎀。昔のリボンってなんだ。しかしここへきてこの発想は予想してなかった!みやまのバリエーションって山が大きい小さいとか表面がふっくらしてるとか周囲にスジが入ってるとか段が付いてるとかとか、そういうのだったのに。みやまの端がリボンの先Σなんて…!恐るべし透かしブロックワールド。@愛知県一宮市

↑みやまのことを地域によっては松ともいうそうですが、これなんかは松といった方がよい気もします。@山梨県甲府市。というのも山梨には松の形の穴の透かしブロック使いがとても盛んな地区があり、これもその一形態なのではと思うからです。

いやーまったく、みやまにも本当に個性豊かないろんな種類があって、驚かされますね!

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