透かしブロック in 埼玉県深谷市

深谷は群馬県と接している埼玉県の最北端です。最近では新一万円札に深谷出身の渋沢栄一翁の肖像が採用されてちょっと話題になりました。ブロックではどうだろう、北埼玉みを感じる、かなあ?

↑なかなかクセが強いけれども丁寧な透かしワザです。縦置きにしたダイヤと反り菱が最上段にびっしり並んでいる。縦置きにしたやつがなぜか妙に細長く見えて不思議。

↑なんか異素材コンビネーションの塀。窓みたいなところが木と金属で作られていてなんでこんな凝ってるのか?と思う。上だけ透かしブロック&笠木。三つ穴は意外と広範囲で見られる。

↑高くて立派な塀である。うすべったいヒノデと三つ穴。うすべったいヒノデは埼玉、群馬、千葉そして東京と、関東圏内で見られるものである。左の方は後で作り直したんだろうけどもヒノデがすっとんきょうなやつになっている。すっとんきょうなヒノデは宮尾すすむを思わせるが、一応埼玉県と東京都でしか見たことがないものだ。ひと塀の中に三種類も透かしが入っているとぜいたくな気持ちになる。

↑敷地内の建物はなくて塀だけ残っていたものだけどなぜか目を引くのは、ダイヤの配置の微妙な不規則さのせいか。右の方のダイヤは埋められちゃってるのもあるし。そこはかとなく不安をあおる塀。

↑ああー扇がたくさん!扇だけ!

↑フチドリも囲みもなく平面的。シンプルでほどほどな扇。扇で一番最初に出会ったのはこれだった。8〜9年前、鴻巣市でのことだった。この後バリエーション豊かな扇が続々と出てくるのだ。今見ると穴が小さく感じる。

↑ああああ!次はこんなのが!ていうかミカン落ちてるな!

↑何を隠そうこれはブロック塀研究会発足のもととなった、記念すべき透かしなのだ。10年近く前、東松山市の東武東上線のガードの近くでこれを見つけて写真を撮ったのがブロック塀研究会の歴史の始まりである。真ん中に丸い穴、左右に背中合わせの半円が四つという謎なデザイン。まあ東松山と深谷は近いっちゃ近い。が東京都練馬区にもこれがあったときはたまげた。でも日本全国という広い視点から見ればそんな驚くことでもないのか。

↑透かしの配置も不思議で謎。

↑三つ穴の中からササの葉が出ているところが良い。それはそうとこの三つ穴は真ん中の穴が大きいやつです。

↑うん〇みやま!これは最初に行田で見つけたやつ!3つの山がなだらかにつながり一体化して、鏡もちともいわれている。ツノも生えてる。熊谷なんかにもあったので埼玉北部モノかと思ってたら川越、朝霞などでも見てへーと思ってたらそのうち新潟、福島、千葉はおろか滋賀にもあって、確認範囲は広がっている。

↑これは、ハチの巣!路地が細すぎて真正面から撮れずわかりにくいかもしれませんが

↑これは@東京都国分寺市で最初に見つけたのだ!都内ではそのほか中野区、板橋区、江戸川区、小金井市などで確認されている。深谷って意外と都内とルートがつながっているんだろうか。

↑これも都合でこうしか撮れなかったんだが、ササ!ササは貴重!新宿とここでしか見たことない!深谷ー東京ルートが存在する説は濃厚だ

↑新宿区のササ!2016年のササ!今はあるのかな!?

↑すごいのが出たぞ。ダイヤとみやま(うん〇、いや鏡もち)だけでできている、現行の建築基準法では許されないはずのもはや芸術作品。この塀は「マツコの知らない世界」のスタッフさんも現地に赴いて撮影し、テレビにも出ました。確かにそれだけのインパクトはある。

↑また鏡もちみやま!このレイアウトは落ち着く。上段は三つが1ユニットになって2つ空けて配置、下段は一つずつで2つおきに配置。

↑これも似てるけど上段の三つ連続は一つおきなのでちょっと違う。きっと三つ連続が好きな人が施工したんだと思う。

↑おお、ダブルYだ。ダブルYは熊谷を大席巻しており熊谷のものみたいな印象があるけど、深谷にもあるんだ。でも今回これだけだったので珍しい感じがした。

そういうわけで、深谷はこんな感じです。振り返ってみて、深谷は透かしブロック界で東京と何らかのつながりがあったんだな!ということが大変興味ぶかいです。

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