花菱のバリエーション

花菱という家紋があります。花菱とは四弁(花びら四枚)の唐花(中国から伝来した花模様)を菱形にしたものをいい、「唐花菱」ともいわれるそうです。私たちが追っているスタンダードブロックの透かしだけでなく、万年塀の透かしにも見られます。

↑①これは初めて見た花菱で、初出にしては凝っているかもしれない。花弁の周囲と枠にフチドリ付き。フチドリが付くとそれだけで格調高くなる。@静岡県沼津市。その後新潟県三条市や新潟市、長野県上田市、岐阜県多治見市でも見たのが不思議な分布である。

↑②太い枠が囲んでいる。花菱の方はシンプル。花弁が中央にギュッと寄っているのでXの棒が細い。@山梨県笛吹市。山梨県ではたくさん見る。

↑③花弁が離れて広がり気味の花菱。Xの棒が太い。周囲の枠は盛り上がりでなくて、凹んだスジがぐるりと囲んでいる。@福島県郡山市。

↑④平面的でとてもシンプルな花菱。③のやつを裏から見ているのかなあ?とけっこう疑ったがどうやらこれが表でいいようなのだ。@福島県郡山市

↑④すごい凝った花菱!花菱を囲んでいる菱形が窪んでいて、Xの棒の部分に立体的な○が5つ付いている(真ん中の○はビンゴの真ん中のみたい)。どうも年季が入ったブロックを見ると「味がある…」と思ってつい撮影してしまうが、標本としてはきれいなのを撮っておけばよかったと後で悔やむ。@長野県大町市。長野モノというより大町モノか。この地域でたくさん見た。

↑⑤花菱を囲んでいる菱形が窪んでいるだけ。④のやつを先に見てすごいたまげていて、それよりスペックが減っているのでそんなに驚かなかった。@長野県上田市

↑おまけ。万年塀(鉄筋コンクリート組立塀)の花菱。中心に○がある。@東京都府中市

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