エスビック株式会社訪問(ブロックマシン編)
群馬県はコンクリートブロックの生産量で全国一だそうです。
榛名山を擁し原料の軽石が豊富に手に入るからというわけなんでしょうか、とにかくその群馬県高崎市にあるエスビック株式会社さんはブロックメーカーのトップ企業であります。
そのエスビックさんが本社敷地内に「ブロック博物館」をお持ちということをホームページで知り、これはなんとしても見せていただきたいということで、先日お邪魔してきました。
博物館にはブロック界の歴史やエスビックさんの創立(昭和27年)から現在までの歴史に関する資料や、ブロックの製品(現物)が時代順に並べてあったりして、その時代順のブロックのスタートが「Y字」デザインの透かしブロックでした。
これはエスビックの社長、柳澤さんのイニシャルが由来で作られたというお話を聞き、なんだかいたく感動しました。
あとこれは行くまで知らなかったのですが、この4月に創業65周年記念に合わせて「ブロックマシン展示室」というものも新たに開設されており、そちらも見学させてもらえました。知らずに行ったのにタイミング良かったなあ、良いときに行ったなあと思いました。
展示室はちょっとした小さな体育館みたいな感じのところで、そこに居並ぶ13基のブロックマシンを見てその迫力に圧倒され、「でかい!」「すごい!」という言葉がでるばかりでした。
↑アメリカベッサー社製ブロックマシン。でかい。これは数年前まで使っていたものだそうで、昭和44年のではないが。
↑インターロッキングマシン。右下に見えるテーブルの上にはベッサー社製マシン導入時の、分厚いマニュアル類がたくさん展示されていました。
↑昭和53年導入のブロックマシン。6本取り。
↑平成1年導入のブロックマシン。7本取り。
↑昭和53年導入の切削加工機(門柱・門笠)。
↑昭和30年代のブロックマシン。これは日本製。かわいい。
↑世界最古のブロックマシン(1904年・アメリカ)のレプリカ。マシンというか手動で一つ一つ作る成型機。すごいぞ
↑エスビック創業時(昭和27年)の第1号ブロックマシンのレプリカ。1回にブロックが2個とれるようになった。
↑週刊ブロック通信にも展示室開設の記事が。ていうかブロックの話題で週刊てすごいな
昭和30年代のブロックマシンとかアメリカ製のベッサーマシンとか聞くのも見るのも初めてで、展示なのでマシンは当然動いてないですが無言の迫力がものすごかったです。マシンのそばにあるテーブルの上に大きくて分厚い年季の入ったファイルが何冊も置かれていたのは、ベッサーマシンの説明書?マニュアル?でした。
ページをめくってみると英文タイプライター(たぶん)みたいな活字で説明がびっしり書いてある脇に、万年筆(たぶん)の青いインクで日本語の細かい書き込みがたくさんしてあるのを見て、これもまた心を打たれました。
担当者の方が必死の思いで英語のマニュアルを読み解いたそうです。マシン導入は昭和44年だそうで、昭和44年といえば1969年で、アメリカではウッドストックで40万人が愛と平和のロックフェスティバルの時代じゃないか!ともあれ歴史を目の当たりにして月並みですが感動したというか、当時のご苦労がしのばれ、胸が熱くなったのです。
貴重なブロックマシンをたくさん見せていただきました。やはり実際にそこに存在するものには力がある。歴史や時間も感じる。現物を自分の目で見るという体験に勝るものはない。
エスビックさん本当にどうもありがとうございました。
カタログ編はこちら↓
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