透かしブロック in 「大都会パートⅡ」その3
「大都会パートⅡ」シリーズ中の最高傑作は、なんといっても第19話「別件逮捕」だと私は思います。10回くらいは見ました。ある日BSで何の気なしにチャンネルを変えていたらこれが映り、「あれ、なんか車が古いじゃーん」「服装や町並みが昭和だなー」と興味をひかれ途中から見始めたところ、がぜん引き込まれてしまいました。犯人とその妹の関係と、クロさんと妹の関係が重層的に描かれる脚本がすばらしいし、また時々しか出てこない佐藤慶が「次長の深町だ!」「警察は悪くない!だから私は謝らない!」というシーンはかっこいいです。他にもいろいろありますが、それはともかく「大都会パートⅡ」の中の透かしブロックを追うのもとうとう終盤になってまいりました。
↑左上方にヒノデが並んでいるのが見える。パートⅡ44話「殺人捜査」@港区か渋谷区かもしれない
↑パートⅡ44話 白く塗装された井桁がおぼろげながら3つ見える。@港区か渋谷区かもしれない
↑パートⅡ45話「白昼の市街戦」 走る徳吉と神の左側にみやまが見える@新宿区
↑上と同じ場所。これは警察が旅館に踏み込んで容疑者が屋根伝いに逃亡するところ。@新宿区
1970年の住居表示法実施により、この回が放映された1978年には地名というか町名はすでに西新宿となっていたはずだが、徳吉刑事(松田優作)のセリフで「十二社の一直という旅館に」容疑者が潜伏していると、たしかに言ってるんですよ。
制度上の名前が変わっても通称としての十二社の呼び名は生き続けているということでなんかそこに感動します。ま40年以上たった今でも通りの名前とかに残ってるし。なくなっちゃったら悲しいですよね。
↑これは視線が釘づけ。塀一面のものすごい数の○透かしが圧巻!階段の道をバイク二人乗りで逃げていく。@新宿区
↑そのあとを追って走ってくる徳吉刑事。ここら辺の場所一帯は江戸時代には「十二社池」という池があったそうで地形的に窪地となっていて、その名残で坂道だの階段だのがいまだにあるわけです。現在はもうブロック塀はなくなっているが坂や階段はなくなっていない。そんなとこにも感慨深いものがあります。@新宿区
↑刑事を撒いた二人の後ろにとても小さくみやまが見える。@新宿区
↑パートⅡ48話「狙われた刑事」夜道で暴走するタンクローリーに突然後ろから追われ、逃げる徳吉刑事の目の前の丁字路のどんつきにブロック塀。開いた口が大きめタイプのひし形だと思われる。@渋谷区かな
↑パートⅡ48話。タンクローリーの向こうにすてきなブロック塀が。みやまと連続ひし形。@たぶん世田谷区
↑もう一つ48話より。運転席に乗り込むクロさん。クロさんの剃り込みがすごい。大変見にくいが後方にみやまが点々とつらなっている。@世田谷区か府中市
↑パートⅡ49話「逃亡の果て」より。「島鉄タクシーの看板の「ク」の字の下にV字透かしブロックが4つ、上下向い合せになっているのが見える。@島原市
↑パートⅡ50話「射殺命令」より左奥の方に 〔◇〕 が一列に並んでいる。道路を挟んだ銃砲店に犯人が人質とともにたてこもっている@渋谷区
↑上と同じ場所。近くから透かしブロックがよく見える。菱形の上下が枠に接していて、枠の囲みが隅切りのやつだと思うんだけど、今現在埼玉県でしか見ていない。このころは都内にもあったのね。
↑同じ場所。犯人を射殺するはずがその兄を射殺してしまい動揺が走る場面。遠くから左上に一列に並んだ透かしブロックがみえる。
「大都会パートⅡ」を第1話から52話まで、BSの再放送と見逃したぶんはDVDレンタルで、通して全部一度見ていたのですが、透かしブロックハンティングのためにもう一度見直しました。
それも今回で終わってしまいました。もっとあったように記憶していたんですが思ったより少なかったかなというのと、画像で見てみると結構ちっちゃいんだなという印象です。
しかしなにはともあれ、これらはドラマの話の筋とは関係ないけれども失われた貴重な昭和の風景であり、見たくても2度と見ることはできません。
ここに記録しなければほかに記録している人はいないかもしれない、と思うと役に立とうが立つまいがこのような形で思わず残してしまいました。
この仕事(?)は本来のこのブログの仕事とはずれるんですけど、一応ここでフィニッシュしました。
はーーー長かったな。